メキシコペソ

野村證券のメキシコペソレポート

 

 

 

メキシコペソ相場は、主要な輸出品である原油の価格下落を背景に、2014年後半以降に下落基調となりました。2016年5月以降には、米国の大統領選でトランプ候補が保護主義的な発言を繰り返したことを受け、ペソへの下押し圧力が強まりました。同年11月8日にトランプ候補の米大統領当選が決まると、ペソは対米ドルで20ペソ台へ急落しました。2017年入り後も、米トランプ政権の対メキシコ通商・移民政策に関する不透明感から更に軟化し、1月中旬には1ドル=21ペソ台と史上最安値を付けました。
ペソ安に歯止めをかけるため、メキシコ銀行(中央銀行)が機動的な利上げを実施し、新たな為替ヘッジプログラムを発表すると、ペソは持ち直しに転じました。さらに、「トランプリスク」の後退に伴い、ペソ相場は上昇基調を強めました。
しかし、8月半ばに開始された北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉をめぐり、米国が保護主義的な通商政策を打ち出す可能性や、交渉不成立の場合に離脱するリスクが市場で意識され、ペソ相場は下落しました。2017年中には重要な分野で3ヶ国の合意が得られず、交渉に目立った進捗がみられなかったことから、ペソは軟調に推移しています。12月11日15時現在、対米ドルでは1米ドル=18ペソ台後半、対円では1ペソ=6.0円近傍で推移しています。
野村證券では、インフレ期待の高まりなどを受けて、メキシコ銀行が12月14日の会合で、現在7.00%の政策金利を0.25%ポイント引き上げるとの予想に変更しました(従来予想は金利据え置き)。高い金利水準は引き続きペソ相場を下支えすると見られます。向こう1年間のメキシコペソの対円相場のレンジを1ペソ=5.7~6.3円と予想しています。

 

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